本研究は、「集団の心理的パフォーマンスに対する結果予期(以下、集団の結果予期)」に着目した。まず、主成分分析を用いて、集団の結果予期の評価尺度を開発した。つづいて、集団の結果予期の関連要因を検討した。対象者は、わが国の大学生競技者であった。集団の結果予期の評価尺度は、内的妥当性と内的整合性を保持していることが確認された。集団の結果予期は、「性別」や「個人競技・団体競技」等の要因で異なっていた。また、集団の結果予期は、「部全体の人数」や「総練習時間」と関連していた。集団の結果予期が、スポーツチームの心理的状況を評価する有効な指標であることが示唆された。
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