本研究は、膝や足関節の捻挫に代表されるスポーツ外傷が、予測的な姿勢制御能の向上によって予防されるかを検討することを目的とした。実施した主な研究は、1)予測的かつ意識下な姿勢制御能のトレーナビリティの確認、2)予測的姿勢制御トレーニングおよびパフォーマンス評価のための動作解析システムの構築、3)アスリートを対象とした下肢外傷予防介入、であった。これらの成果として、認知タスクと姿勢制御タスクを同時並行で行うデュアルタスクで予測的な姿勢制御能は向上し、かつこれを日頃のトレーニングに組み込むことで、下肢外傷につながる不良な動的アライメント(膝外反や股関節内転)を改善される結果となった。
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