研究課題/領域番号 |
24700723
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
寺本 圭輔 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70362308)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 二重標識水法 / エネルギー消費量 / 短期間 |
研究概要 |
日々の身体負荷程度に変化が大きい競技スポーツ選手では、その違いによるエネルギー消費量(EE)を評価し、エネルギー必要量(摂取基準)を提示できることが望ましい。しかし、これまで用いられてきた高精度にヒトの1日総エネルギー消費量(TEE)を評価できる二重標識水法(DLW法)は、測定期間である1週間から2週間の平均値として提示されてきた。そこで、本研究は、DLW法による短期間のエネルギー消費量(EE)評価法を開発することを目的として実施している。 平成24年度は、前半は研究実施計画についての検討および準備を行い、後半は基礎的実験を実施した。 健康な一般成人12名(男性6名、女性6名)を対象に、DLW法を用いて、準備日を含む8日間の測定を行った。実験開始前日21時から絶飲絶食(水のみ可、起床後は水も不可)とし、実験初日(0日目)にDLW(18O=0.25g/kgTBW、2H=0.05g/kgTBW)を投与した。投与3時間後、4時間後に採尿を行い、それまでは絶飲絶食(水も不可)とした。その後、1日目から3日目までは7:00、19:00の1日2回の採尿を行い、4日目から7日目までは7:00に1日1回の採尿を行った。尿中の安定同位体濃度の分析により、12時間毎、1日毎に6日間のエネルギー消費量を算出することとし(6日間の平均的な消費量と短時間の消費量を算出する)、現在、サンプルの分析中である。また、管理栄養士の協力の元に食事記録(目安および秤量)法を用いて計3日間のエネルギー摂取量を被験者に記録させ、現在分析を行っている。 さらに、平成25年度実施予定である競技スポーツ選手のEE評価の準備を24年度末から取りかかっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は,前半は研究課題の準備期間とし,後半は一般成人(男性6名,女性6名)を対象に、DLW法を用いて短期間のエネルギー消費量評価の基礎的研究を実施した。現在は、データの分析・解析中である。これらについては、当初のほぼ研究スケジュールの通りに行うことが出来た。 分析については、安定同位体比質量分析計の不具合によりやや遅れているが、平成25年度の研究スケジュールに影響する程度ではない。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画について、当初予定していた競泳選手ではなく、陸上競技選手を対象に実施することを検討している。その理由として、競泳のトレーニングは種目特性によるトレーニングメニューの細分化が明確でない場合が多く、陸上競技選手の方がよりトレーニング負荷量とのエネルギー消費量との関係性が明確になる可能性があり、研究目的である短期間のエネルギー消費量評価によるデータの解釈が行いやすいということが理由である。
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次年度の研究費の使用計画 |
すでに平成25年度予定してる研究は進行している。平成24年度中の実験をほぼ予定通り進ませることができたため、その分析と平行して競技スポーツ選手を対象に実験準備を行っている。研究費の使用については、おおむねが消耗品(二重標識水)であり、加えて研究報告(学会発表)を行っていく予定である。 平成24年度中に前倒し請求を行い、平成25年度予定の実験についての準備を行っている。その結果、5813円の残金が生じているが、大きな額ではなく、1人分の消耗品(二重標識水)や分析費とならないため、平成25年度の研究に使用する予定である。
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