本研究は未成年者の不適応行動における対応策を構築するために、禁止令に視点をあて4つの研究を行った。①禁止令測定尺度の開発については13項目を作成し、ある程度の信頼性が得られた。②禁止令の実情については、「Don’t make it(成功してはいけない)」を7割近くの対象者が持っていた。③禁止令と不適応行動との関連については、禁止令の成功否定と感情否定因子は、多くの不適応行動と関わりが認められた。④具体的な支援については、禁止令を持つ者に特徴的であった、自己を認識する能力と他人に自分の意見を伝えるコミュニケーション能力を高めるための学習指導過程を開発し、介入直後と介入1ヶ月後に効果が得られた。
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