研究課題/領域番号 |
24700726
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大路 剛 神戸大学, 学内共同利用施設等, 講師 (90565285)
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キーワード | 労働安全衛生 / 自然災害 / ボランティア活動 |
研究概要 |
当該年度は宮城県、福島県、岩手県、青森県、および兵庫県の4年制以上の大学すべてにアンケートを行った。アンケート送付のみでは回答が期待しがたいこともあるため、直接電話し、学生ボランティアの支援組織の有無、その実態について調査を同時に行った。宮城県、福島県、岩手県、青森県の総計40大学のうち、17大学で何らかの形で学生ボランティア支援組織が存在し、そのうちで学生課または専門のボランティア部門が14大学に存在した。17大学の支援組織のうち、現時点で9大学から協力が得られた。東日本大震災を含めたボランティア活動全般について回答したいただいた。事前の作業環境についてのリスク評価を行っていたものは4大学、作業管理としての感染症対策は2大学、粉じん対策は7大学、作業環境評価も含めた石綿対策は2大学、電離放射線対策は4大学、有機物質対策は3大学、特定化学物質対策は1大学であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現時点で東日本大震災および阪神大震災の被災エリアの大学にはアンケートが完了した。現在、学生ボランティアへの支援体制で回答が得られた部分について第87回産業衛生学会で発表予定である。参加したボランティア学生からのアンケートがやはり集まりにくいが、これについては可能な限り集める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
上記のように、大学としての支援体制の実態、及び実際に支援を行っている大学における実情について、まとめた。結果を本年度5月の第87回産業衛生学会において発表予定である。また、当初東北地方の秋田県、山形県においても大学当局への電話アンケートをこころみたが、ボランティアへの支援体制が乏しいため、巨大震災である東日本大震災の津波被災県および阪神大震災で被害が集中した兵庫県を中心としてデータをまとめる予定とする。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初、すべてのアンケート調査を受け入れ先への直接取材または、アンケート用紙の送付と返送によって行うことを予定していた。しかし、直接電話連絡を行ってきた調査において多くの調査先の大学が、e-mailでの返送を希望された。そのため、東北大学以外の直接調査に伴う経費および多くの郵便物の発送および着払い経費が不要となった。 すでに日本産業衛生学会において発表予定であるが、国際学会においての発表と論文投稿などに使用を予定している。
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