研究課題/領域番号 |
24700732
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
河村 晃依 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (60458750)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 介護予防 / 地域高齢者 / エンパワーメント / 一次予防 / 自主グループ / 共助 / 地域包括ケア / 地域づくり |
研究概要 |
はじめに,対象とする2地域(介入地域・非介入地域)の選定を行った.対象地域は、同一市内の異なる地域包括支援センターが管轄する2地域とした。介入研究の実施にあたり、各地域の公民館に活動場所の提供及び、参加者募集に関する広報協力を依頼した。本研究は、エンパワーメントを促す住民参加型の介護予防活動が高齢者の生活機能及び、共助としての自主グループ活性化に与える影響を明らかにすることを目的としている。そのため、自主グループ移行後にも拠点と成り得る、身近な生活圏内の活動拠点として公民館を活動場所として設定した。また必要時の連携に関して、2地域の地域包括支援センターとの調整を行った。 介護予防プログラムへの参加者は,65 歳以上の高齢者70名(各35名)を公募した.参加基準は,要介護認定を受けていない方,移動が自立し独力で外出可能な方,明らかな認知機能低下のみられない方とした.2地域のうち1カ所を介入地域,他1カ所を非介入地域に割り付け,2 地域においてベースライン調査を実施した.その後,2地域において月2回の頻度で6カ月に亘る介入研究を開始し,現在展開中である.介入地域に対してはエンパワーメントを促す取り組み,非介入地域に対しては従来型の専門家主導の取り組みを実施している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、地域で暮らす一般高齢者である参加者に対し、エンパワーメントを促す住民参加型の介護予防活動を実施し、参加した高齢者の生活機能への効果および、共助としての自主グループ活性化に与える効果を明らかにすることである。 対象2地域(介入地域・非介入地域)の関係機関の協力が得られ、2地域における介護予防活動を開始した。各地域における介護予防プログラムを企画し、参加者のベースライン調査後、介入地域においてはエンパワーメントプログラム、非介入地域においては従来型の専門家主導の介護予防プログラムを現在展開している。当初の計画より、会場等の都合によりプログラム開始時期に多少の遅れがあったが、研究は目的に沿って順調に遂行している。
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今後の研究の推進方策 |
現在2地域で展開中である介護予防プログラム終了後,介入後調査を実施する.その後,フォローアップ・プログラム(住民主体の自主グループ活動への移行に対して後方支援)を6か月間,月1回の頻度で実施する.また追跡調査として,介入後調査より6か月後,1年後に調査を実施する. 計4回の調査より得られた回答を,統計的手法により解析する.介入地域・非介入地域毎のアウトカム評価の変化を調べるために,ベースライン調査時と介入後,介入6カ月後,介入1年後のアウトカム評価について,対応のある検定を行う.介入効果検証のために,介入地域・非介入地域毎のベースライン調査時・介入後・追跡調査時のアウトカム評価の差分を求め,対応のない検定を実施する.非介入地域との比較において効果検証を実施する. 調査期間全体を通して得られた結果をとりまとめ,エンパワーメントを重視した介護予防活動の効果について考察する.さらに,研究成果を発表する場として,学会発表および論文執筆・投稿を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
・プログラム実施にあたって必要となる文具や材料費、印刷用紙等の消耗品費 ・介護予防プログラムの講師及び、データ入力補助作業者への謝礼金 ・国内外の学会出張に関わる経費としての旅費 上記が支出として予定される。
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