研究課題
外出頻度が高い高齢者ほど、転倒発生率が高く、その発生場所は屋内よりは屋外が多い。高齢者が転倒しない安全な環境を整備することも重要であるが、でこぼこな床面や障害物に遭遇した際それに対応して転倒しない動作が取れるか否かは非常に重要である。転倒による骨折や寝たきりを防ぐためにも転倒リスク評価システムの開発が要求される。本研究では、①高齢者の転倒リスク調査および転倒関連体力の検討から、転倒高リスク者の転倒リスク要因を総合的に特定、②つまずきを考慮した転倒回避動作から、転倒しやすい動作およびその動作特性を検討、③上記①および②の結果を基に、転倒リスクを評価するシステムを開発、有効な転倒回避動作を具体的に提案する。平成24年度は、高齢者の転倒リスクの調査、転倒関連体力の測定及び3次元動作解析システムを用いた歩行動作測定を行った。転倒リスク調査はDemura et al(2010)が作成した項目を利用した。このアセスメントは、高齢者の転倒を未然に防ぐために多様な転倒リスク要因を把握するスクリーニング調査である。易転倒性、身体機能、疾病・身体症状、環境、行動・性格の下位5要因を代表する50項目から構成されている。歩行動作測定は、つまずきやすい高齢者の歩行動作特性を検討するため、障害物歩行動作や転倒回避動作、Obstacle-Single leg forward steptest等を実施した。高齢者及び青年のデータ収集は、70%程度達成でき現在は3次元動作解析システム、視線追尾システムのデータ解析を行っている。
2: おおむね順調に進展している
平成24年度から職場移動があり、年度初めは実験室環境の整備、被験者確保に多少時間がかかったが、測定装置がそろってからすぐデータ収集が可能であった。現在は、70%程度データを集めることができ、3次元動作解析及び視線追尾システムのデータ解析を実施している。
平成24年度実施した測定及び調査結果をまとめ、①転倒高リスク群の転倒リスク要因を総合的に検討、②つまずきやすい高齢者の歩行動作特性、転倒リスク特性を検討する。最終的には転倒しやすい高齢者の歩行動作特性の評価基準作成及び具体的な転倒予防策を提案する。
該当なし
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