研究課題/領域番号 |
24700765
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 静岡産業大学 |
研究代表者 |
小栗 和雄 静岡産業大学, 経営学部, 准教授 (10387516)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 小児 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 遺伝 / 身体組成 / 運動 |
研究概要 |
小児期からの肥満継続が成人期におけるメタボリックシンドローム(MetS)や脳循環器疾患につながることから、小児期の肥満やMetSは小児期内に改善すべきであるが、その改善に大きく貢献する遺伝および身体組成の特性は不明である。応募者は平成17~23年度における科研費の研究において63名(7~10歳)の肥満小児を対象に、肥満関連遺伝子や身体組成などを測定した。本研究は、この対象者について、15歳未満かつ前回の測定から5~7年後に相当する年度に上記と同一の測定を行い、小児期の5~7年間で肥満やMetSを改善できた小児と改善できなかった小児を抽出する。そして、この両者における遺伝素因や身体組成の違いから、小児期における肥満やMetSの改善に必要な因子を探る。 本研究の測定について、血液検査では、インスリン、中性脂肪、血糖、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、ALT、AST、尿酸、HbA1c、アポリポタンパク質、レプチン、アディポネクチンを検査する。また、㈱浜松ホトニクス・スポーツホトニクスに設置されているBod-Pod System(空気置換法)を利用して体重、体脂肪率、全身体脂肪量、全身除脂肪量を測定し、同施設のMRIを利用して腹部の骨格筋、皮下脂肪および内臓脂肪の横断面積を測定する予定であった。 しかし、平成24年6月に、研究協力機関である㈱浜松ホトニクス・スポーツホトニクス研究所が経営上の都合によって閉鎖されてしまい、上記の測定を行うことができなかった。その後、対象者が研究に参加することができる地区において、同等の測定を行うことができる研究協力機関を調査し、1~2機関に候補を絞っている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年6月、研究協力機関である㈱浜松ホトニクス・スポーツホトニクス研究所が経営上の都合によって閉鎖され、同等の測定を行うことができる研究協力機関を確保するため、遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年6月、研究協力機関が経営上の都合によって閉鎖されたため、MRI施設やBod-Pod System(空気置換法)などについて、集まっている対象者が研究に参加することができる地区において、同等の測定を行うことができる研究協力機関を確保し、研究計画や進行方法を打ち合わせしている。
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次年度の研究費の使用計画 |
【概要】平成17~23年度に下記①~⑤の測定を行った20名の肥満小児を対象に、平成24~27年度において15歳未満かつ5~7年後に相当する年度に、②~⑤の測定を行う。①β3AR遺伝子、脱共役タンパク質1遺伝子、β2アドレナリン受容体遺伝子の解析、②体脂肪率、③MRIによる内臓脂肪および皮下脂肪面積、④脂質代謝および糖質代謝に関する血液検査、⑤収縮期および拡張期血圧。そして、5~7年間で肥満やMetSを改善できた小児と改善できなかった小児の各測定値を比較することで、小児期内に肥満やMetSを改善するための要因を検討する。 【測定内容】身体組成は、インピーダンス法にて体重、体脂肪率、全身体脂肪量、全身除脂肪量を測定する。上腕部・大腿・腹部における骨格筋、皮下脂肪および内臓脂肪の横断面積の測定は、新しい協力機関のMRI施設を利用し (設備利用謝金:@20千円×20名分=400千円)、上腕中央部、大腿中央部、腹部の第4腰椎と第5腰椎の中央部において、下図のように骨格筋、皮下脂肪および内臓脂肪の横断面積を測定する。採血および血圧測定は、対象者を約10時間の絶食状態にした上で、㈱あいの手から派遣された医師または看護師(人材派遣謝金:@12千円×3回測定=36千円)が採血と収縮期・拡張期血圧の測定を行う。血液検査は、㈱ファルコバイオシステムに依頼し(血液検査謝金:@28千円×15名分=420千円)、インスリン、中性脂肪、血糖、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、ALT、AST、尿酸、HbA1c、アポリポタンパク質、レプチン、アディポネクチンを検査する。
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