本研究では、日本と韓国の世代間支援と子世代夫婦の認識をEASS_2006およびインタビュー調査のデータを用いて分析した。第1に、日本の男性は、自分の親に経済的支援を多く行っているほど夫自身の結婚満足度は低いが、韓国においては夫の親へ経済的支援が多いほど夫の結婚満足度は増加していた。第2に、インタビュー調査から世代間支援に対して妻がどのように認識しているのかが分かってきた。すなわち、妻たちは、世代間支援に対して、夫側親への支援を妻側親への支援より優先することもなく、夫側への支援をめぐって夫と対立する様子もなかったが、相手を認めて、自分の欲求も認めてもらうという戦略をとっているような様子が伺えた。
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