脳損傷者の日本とカナダにおける自動車運転再開に向けたシステムの違いを確認し、NPO法人にて自動車運転プログラムを実施した。これらから医学的所見である神経心理検査の結果はスクリーニングにおいて有効ではあるが、脳損傷後数年経過した者においては、神経心理検査の結果に依存せずに、運転再開を果たされる者が多く、その因子として脳損傷者の「気づき」の程度に起因すると推測される。そして自動車運転プログラムの実施内容の主な課題は、脳損傷者の機能回復のみではなく、障がいの程度にあわせた技能獲得ではないかと考えられる。
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