動物性発酵調味料の一つとして魚醤(ハタハタやカタクチイワシと食塩を混合し長期間発酵熟成)の香気特性を官能評価により明らかにした。特に「生臭い腐敗臭」がオフフレーバーに関与すると考えられた。オフフレーバーに寄与する可能性の高い香気成分をGC-匂い嗅ぎ分析等の機器分析により特定した。一方、他の動物性発酵調味料として肉醤(豚肉、麹、食塩を混合し12か月間発酵熟成)を調製し、香気成分分析を行ったところ嗜好性に対しソトロンが関与していることを示した。魚醤にソトロンを微量添加することで魚醤の「生臭い腐敗臭」が軽減されたことから、オフフレーバーに対するマスキング効果が示された。
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