スルメイカ表皮を塩酸/メタノール混合溶液に浸漬して赤色色素を抽出した。逆相LC/MSで分析した結果、黄色のオンモクローム色素であるxanthommatinが観測されたが赤色素は溶出しなかった。イオンペア試薬を添加した移動相による逆相HPLCで分析した結果、極大吸収が450nm~530nmの範囲の複数の色素が観測された。陽イオン交換および逆相カラムクロマト分画で得られた赤色素は水溶性を示し常温で安定であった。赤色素画分をUPLC/TOF-MSで分析した結果、複雑な組成であり分子量は約450~800Daの範囲であった。また分子内に硫黄分子の存在が示唆された。
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