研究概要 |
本研究は、食品由来物質であるポリフェノール化合物のレスベラトロール (RSV)を用い、悪性脳腫瘍における腫瘍幹細胞(CSCs)に対する抗腫瘍効果とその分子生物学的機序を、サーチュイン(SIRT)遺伝子群との関連も含めて解析することを目的に実施した。U87培養細胞での形態的変化および発現タンパク質の解析から(1)RSVがCSCsに対し分化誘導作用を呈してCSCsを減らすこと(2) RSVがSIRT遺伝子群(SIRT 1, 2, 3, 6)の発現状態に作用し、SIRT遺伝子群もRSVの抗腫瘍効果において幹細胞成分減少すなわち臨床的悪性度の低減や細胞死の分子機構に関与する可能性があると考えられた。
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