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2013 年度 実施状況報告書

ストレスによる癌進行に対するローズマリー由来成分の効果

研究課題

研究課題/領域番号 24700832
研究機関佐賀大学

研究代表者

萱島 知子  佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90452599)

キーワードカルノシン酸 / カルノソール / 卵巣腫瘍細胞 / ストレスホルモン / ノルエピネフリン / ローズマリー / 血管新生
研究概要

シソ科ハーブのローズマリーの機能性成分であるカルノシン酸とカルノソールが、ガンの進行に関与している血管新生を抑制することが明らかになっている。本年度は、卵巣腫瘍細胞(SKOV3)に対するローズマリー成分(カルノシン酸、カルノソール、ロスマリン酸、ミルセン)の効果として、ガン進行の因子であるストレスホルモン刺激に対する影響を明らかにすることを目的とした。
SKOV3の増殖は、コントロールと比較しカルノシン酸添加により有意に抑制された。同様に、カルノソール添加においてもSKOV3の増殖は抑制された。一方、ロスマリン酸とミルセンは、増殖に影響を与えなかった。また、ストレスホルモン刺激に対する影響については、ノルエピネフリン添加でSKOV3の増殖は増大し、これはカルノシン酸添加により抑制された。また、ストレスホルモン刺激により発現が増大する血管新生関連因子に対するカルノシン酸の影響についても検討した結果、ノルエピネフリン添加により増大したVEGFの発現をカルノシン酸が抑制することを明らかにした。
これらの結果より、ローズマリー由来の血管新生抑制成分が、精神的ストレスによるガン進行を抑制する可能性があり、その効果にはVEGF増大抑制が関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画では、血管内皮細胞を用いた実験も行う予定であったが、他の実験条件の確立に時間と予算を費やしたため、実施することができなかった。しかしながら、対象とするローズマリー成分の範囲を広げた検討を行うことで、一定の成果を得ることはできた。

今後の研究の推進方策

ノルアドレナリン刺激による卵巣腫瘍細胞の浸潤亢進に対するローズマリー成分の影響を浸潤培養システムにより明らかにしたい。また、ノルアドレナリン刺激により卵巣腫瘍細胞にて発現増大する血管新生関連因子について、ローズマリー成分の影響をタンパク質・遺伝子レベルで明らかにしたい。以上の結果から、ストレスによる癌進行に対するローズマリー由来成分の抑制効果のメカニズムを検討したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ローズマリー成分の卵巣腫瘍細胞に対する抑制効果

    • 著者名/発表者名
      河原咲子、萱島知子、松原主典
    • 学会等名
      日本家政学会
    • 発表場所
      北九州国際会議場

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公開日: 2015-05-28  

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