本研究では「かく」といった表現活動の前に,「読む」活動を重視することの必要性に着目する.そのための基礎調査として,学習者がつまづきそうな数学的記述表現は何かを明らかにし,それらの表現を学習者がどのように理解しているのかを明らかにした. 数学科教科書に現れる数学的表現を抽出し,集計を行った結果,数学用語および日常語であるが,数学の文脈で使うと特別な意味で用いられる語が占める割合が半分以上であり,理解を妨げる要因になっていることが分かった.これを踏まえ.数学的言語力調査問題の開発し,ある高等学校において実施し,分析を行った結果を踏まえ,数学的言語力向上プログラムを実施した.
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