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2014 年度 実施状況報告書

デジタルナラティブを利用した被災文化財情報の活用研究

研究課題

研究課題/領域番号 24700889
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

奥本 素子  総合研究大学院大学, 学内共同利用施設等, 助教 (10571838)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードテキストマイニング / ナラティブ / 被災資料 / 文脈 / ネットワーク / 資料解釈
研究実績の概要

平成26年度は、収集した聞き書きテキストのテキストマイニングを行った。本データは語りのインタビュー記録のデジタル化のため、語りの部分だけを抜き出し分析するという形をとった。
平成26年度は単に語りを分析するだけでなく、文脈によって語りはどう変化するのかを調査した。具体的には震災直後の8月に鮎川で収集された聞き書きデータとその翌年の1月に仙台で収集された聞き書きデータを比較し、その語りに変化がなかったかを調査した。
その結果、仙台においては、漁具だけでなく農具は生活用具への語りが多く見られた。そのため、そのような道具の記憶が仙台の人々には身近なものであることが明らかになった。また、世代別に語りの内容を分析してみると、生活用具に関しては50代までの来館者にとっては記憶にある道具であることが分かり、仕事用具と生活用具の世代間の記憶さというものも抽出できた。
上記のような分析から、どの場で誰が語るかによって語りの内容は大きく変わり、それが博物館資料解釈にも関係していると示唆される。
2013年度に鮎川と石巻で収集された聞き書きデーター、2014年度に仙台と鮎川で収集された聞き書きデータをテキスト化し、テキストマイニングで分析に耐えうる形に整えた。今後は半年研究機関を延長し、より文脈の異なる語りの分析を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究で扱う語りデータが、民俗学的記述方法に基づき、インタビューアーの語りとインタビューイの語りが混在している。そのため、来館者の語りの分析部分のみを抽出する必要がありデータを整える段階で作業が必要になってくる。そのため、テキストマイニングに時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

複数の展示館で収集された語りを分析し、作品解釈と文訳との関係を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

テキストマイニングデータのデータ処理に時間を要したため。

次年度使用額の使用計画

テキストマイニング結果を元に6月に予定されている展示に向けて教材を作成する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] The text mining of auidiences' narratives Museum20152015

    • 著者名/発表者名
      Motoko OKUMOTO
    • 学会等名
      museum2015
    • 発表場所
      明治大学駿河台校舎
    • 年月日
      2015-01-13 – 2015-01-16
  • [学会発表] 被災文化財資料の語りに関する定量分析2014

    • 著者名/発表者名
      奥本素子
    • 学会等名
      全日本博物館学会第40回研究大会
    • 発表場所
      明治大学駿河台校舎
    • 年月日
      2014-06-28 – 2014-06-29
  • [学会発表] 被災文化財レスキュー活動の記録に基づく活動再現への試み2014

    • 著者名/発表者名
      阿児 雄之
    • 学会等名
      日本アートドキュメンテーション学会
    • 発表場所
      東京藝術大学総合芸術アーカイブセンター
    • 年月日
      2014-06-07 – 2014-06-08

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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