本研究では,2Dの映像と3Dの映像が遠隔教育場面にもたらす差異について,授業評価アンケートで一般的に質問される観点における授業の知覚,立体感・臨場感・疲労感などの映像の知覚,および社会的存在感の観点から検討を行った.その結果,3D映像には立体感があり,講義に臨場感を感じたり,講師を身近に感じたりするものの,映像視聴には違和感や目の疲労感を伴い,映像の見やすさも2Dに比べて劣るといえることが示唆された.また,教員の授業方法や,理解度,満足度など,授業に対する受講者の知覚については,2Dと3Dで違いが見られないこと,社会的存在感についてもそれは同様であることが示された.
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