当初の研究計画を大幅に変更することになったが、コンセプトマップを利用した研究を継続した。 これまであまり高校で授業化されていない内容で大学院生に授業実践を行わせ、振り返りを行う際にコンセプトマップを利用した。この研究で調査してきたことは、授業経験の浅い大学院生に、授業の展開を考えさせるために非常に有効であった。 具体的には、工学部の情報系の学部で学ぶコンピュータの計算誤差についての説明を、高校の教科「情報」で扱う試みを行った。高校生の知識レベルを対象としている参考書等は存在しないので一から授業を設計することになった。この実践では授業の目的が高校生に伝わっていなかったようなので、改善を行った。その際、これまでのコンセプトマップの調査を活かし、大学院生に最大限活用させ、授業改善を行った。 この授業実践での改善の流れは、計算誤差に関することのみを対象にしているわけではない。他の内容でも、コンセプトマップを使って新しい授業を設計することに役立てたり、目的が多すぎて流れが複雑な授業内容を整理する方法として一般化できる。 この成果を、日本情報科教育学会第4回研究会報告書で発表し、同学会に投稿準備を済ませている。CFPがあり次第、投稿する。
|