研究課題/領域番号 |
24700924
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
夏目 賢一 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (70449429)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ファラデー / デーヴィー / ベルセリウス / 原子論 / 原子説 / 質量 / 物理学史 / 化学史 |
研究概要 |
平成24年度の前半には、まずは海外での資料調査のための準備を進め、9月にはロンドンにある王立研究所(Royal Institution: RI)と電気学会(The Institution of Engineering and Technology: IET)のアーカイブで、ファラデーとデーヴィーに関係する未公刊資料の調査をおこなった。その際、ファラデー研究者のFrank James教授とも情報交換を行った。資料からは期待通りの記述が発見できて学会発表の目途は立ったが、未読の資料もあるためまた改めて訪問することも伝えた。 海外出張後は、これらの調査結果を分析するとともにベルセリウスに関する調査の準備を進めた。この時点での研究成果をもとに、平成25年7月にマンチェスターで開催される国際科学史技術史医学史会議(iCHSTM)に発表を申請して許可された。 さらに、平成25年3月には、スウェーデン王立科学アカデミーの科学史センターのアーカイブにて、ベルセリウスについての資料調査をおこなった。基本的には、彼の原子論に関する思索の手がかりを求めて、スウェーデン語で書かれた手稿を調査した。その際、所長のKarl Grandin氏とアーキビストのMaria Asp Dahlbäck氏を中心として親切な対応をいただき、ベルセリウス研究の第一人者であり本テーマとかなり近い研究を進めていたウプサラ大学の元教員であるAnders Lundgren氏を紹介いただいた。 スウェーデンからの帰国後はこれらの調査結果の分析を続けるとともに、この海外出張と並行して、平成25年5月に東京で開催される日本科学史学会の年会に発表申請して予稿執筆などの準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで、ファラデーとデーヴィー、およびベルセリウスについての資料調査はほぼ予定通り進められた。しかし、ベルトレについての調査までは実現できなかった。これは、ベルセリウスについて調査を進めるにつれてその予想以上の重要性と資料の深さに気づき、平成24年度の2回目の出張を全日程においてストックホルムで行ったためである。また、平成24年度に学会発表や論文発表などの業績はなかったが、予定通り平成25年度に開催される国際科学史会議や日本科学史学会のための発表準備を進め、すでに受理されている。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に引き続いて資料調査を進めるとともに、学会での研究発表もおこなう。具体的には、5月に開催される日本科学史学会の年会で研究発表を行う。さらに7月にはマンチェスターで開催予定の国際科学史技術史医学史会議(iCHSTM)で研究発表を行うとともに、John Rylands Libraryでドルトンに関する資料調査をおこないたい。マンチェスター大学に保存してあったドルトンの資料は、第2次世界大戦の空襲により消失しているが、この図書館には一部が保存されている。また、ベルトレについての資料調査のため、パリに出張する。この時期は秋ごろを考えたいが、日程の調整が難しい場合は平成26年3月に実現したい。そして、これらの研究成果や学会発表をまとめた論文の執筆も進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
基本的には2回の海外出張のための旅費として使用する。まずは、7月にイギリス(マンチェスター)で開催される国際科学史会議で研究発表を行うための旅費として使用する。さらに、ベルトレの資料調査としてフランス(パリ)に海外出張する予定であり、そのための旅費として使用する。それぞれ40万円程度であり、合わせてちょうど予算額になるはずである。
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