研究課題/領域番号 |
24700937
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研究機関 | 公益財団法人山階鳥類研究所 |
研究代表者 |
小林 さやか 公益財団法人山階鳥類研究所, その他部局等, 研究員 (70414092)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 自然史標本 / 鳥類学 / 明治期 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本の動物学の草創期(明治から大正初期)に採集され、学術上重要な標本を多数含んでいる鳥類標本コレクションを対象に、標本台帳や採集日誌などの文献と照合することで、「いつ、どこで」といった標本の生物学的情報を明確にし、当時の歴史的背景などを解明することを目的としている。 本年度は、帝室博物館旧蔵の鳥類標本コレクションについて、歴史的背景について調査し、コレクションの成り立ちや標本移管の経路などについて明らかにした。その結果を日本鳥学会2014年度大会で発表した。 帝室博物館旧蔵コレクションは、東京帝国大学動物学教室と同時期の収集品であり、同一採集者の標本があるなどの関連がある。また、両コレクションともに新種、新亜種記載が盛んな時期に収集されていてタイプ標本を多数含んでいる。今年度の調査で帝室博物館旧蔵コレクション内に埋もれていたタイプ標本を再発見した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本の動物学の草創期(明治から大正初期)に収集された標本コレクションの歴史的背景を明らかにすることが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度調査した、日本の動物学の草創期(明治から大正初期)に収集された鳥類標本コレクションの歴史的背景について論文化を目指す。同時に標本ラベルと文献などの二次史料の照合により、採集情報の整理や、埋もれているタイプ標本などの掘り起こしを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に産前産後休暇、育児休暇をとったため、研究に遅れが生じた。復帰後も育児の関係で、旅費を伴うような遠方の調査や打ち合わせに出かけられなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
調査と研究打ち合わせのための旅費、標本情報を一元管理するデータベースの作成のための委託費に使用予定。そのほか、調査補助の謝金や文献の購入などを予定している。
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