美濃山地西部全域の航空レーザー測量データを実体視判読することにより,同山地の植生下に計1万以上もの山体重力変形地形が隠されていることを明らかにした.活断層,地形,地質等の各種パラメータとの比較から,山体重力変形地形の分布密度は,活断層および地形(標高と尾根谷度)の影響を強く受けていると考えられる.また,根尾谷断層北端近傍で発見された山体重力変形地形集中域における掘削調査から,これらの地形は最終氷期最盛期以降に形成されはじめたこと,その後にも複数回,変形が進行するイベントがあったことが明らかとなった.
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