NPM(ヌクレオフォスミン)は、中心体複製等の制御に関与する多機能性蛋白質である。本研究では、中心体から離脱したT199リン酸化NPMがスプライシングを抑制する事に注目し、選択的スプライシングへの関与を検証した。まず、NPMの標的となる選択的エキソン群が不明であった為、エキソンアレイ解析を行なった。解析には、リン酸化NPMを模倣する変異型を細胞に過剰発現させ、そのtotal RNAを使用した。アレイ解析とRT-PCR法による検証で確認できた標的エキソンは予想以上に少なかったが、細胞周期に関与するG蛋白質や白血病に関連する転写因子等の選択的エキソンがNPMにより制御される事が示唆された。
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