C1Dは基本転写やDNA修復に関与するDNA結合タンパク質であるが、その機能は不明である。そこで、本研究ではC1Dのヌクレオソームにおける動態ならびに紫外線(UV)照射によるIL-8の転写におけるその役割について調べた。HeLa細胞においてC1Dタンパク質は通常ヌクレオソームに存在しているが、UV照射を受けるとE3リガーゼのCHIPを介してユビキチン・プロテアソーム系により急速に分解され、それに伴いIL-8 mRNAの発現が亢進することが明らかとなった。本研究により、C1Dはクロマチンにおける転写抑制因子として機能し、C1Dの恒常性の維持によってIL-8の転写が制御されることが示唆された。
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