消化器癌治療における低侵襲治療には限界が存在し、早期癌(胃・大腸)の治療はリンパ節転移の有無のみで侵襲度が大きく異なるのが現状である。金属磁性体と抗癌剤を同時包埋したリポソーム(DML)に誘導加熱を行うことで腫瘍局所と所属転移リンパ節を同時に治療することを目的とし、実験を行った。リンパ節転移を有する腫瘍モデルのの盲腸の原発巣に免疫DMLを注入し、転移リンパ節を染色して金属磁性体の移行を調べたが満足のいく集積は認められず、新たにマイクロバブルリポソームを作製した。その結果、マイクロバブルリポソームは転移リンパ節への取り込みがDMLよりも高い結果が得られ、これを用いて現在も実験を継続中である。
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