レーザーの特徴を活かした極地氷床コアに含まれる物質の計測や、氷コアの局部的な物質の抽出方法を検討した。 1)パルスレーザーによるEERSとLIBSを利用して、ラマンスペクトルから水溶液中に含まれる水分子の配向と、輝線スペクトルからイオンの元素組成が計測されることがわかった。これらは氷コア内に含まれる微粒子の組成解析に役立つ可能性がある。2)深紫外レーザー誘起蛍光分光法を利用した微生物の非染色計測では微生物や有機物の蛍光スペクトルが得られ、氷内部に点在する微生物の分布が解る可能性を示した。3)赤外レーザーによる局所的な氷の融解方法について検討し、レーザードリルやコアの局所分析等への有用性を示した。
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