常緑広葉樹林と落葉広葉樹林を対象とした,衛星リモートセンシング観測の高精度化を目的として,ボルネオと日本の生態系観測サイトにおいて近接リモートセンシングによる長期連続的な植物季節(フェノロジー)観測をおこなった.その結果得た地上真値に基づいて,衛星リモートセンシングにより毎日観測された分光植生指数データを解析し,ボルネオと日本を対象に植生の時空間分布の変動を高精度に検出した.その結果,(1)デジタルカメラによるフェノロジー観測の有用性,(2)落葉期のリモートセンシング観測の不確実性,(3)日本の開葉と落葉の期日の時空間分布の特徴,(4)ボルネオの人間活動に伴う植生被覆の年々変動を明らかにした.
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