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2014 年度 実績報告書

難燃剤化学物質の周産期曝露による発達神経毒性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24710068
研究機関群馬大学

研究代表者

はい島 旭  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70555672)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード発達神経毒性 / 授乳期曝露 / PFOS
研究実績の概要

本研究では,パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)などの難燃剤化学物質の授乳期曝露による発達神経毒性を検証することを目的としている.昨年度までの研究から,PFOSを生後1-14日目まで曝露することで,学習・記憶機能や協調運動機能が対照群と比べ有意に低下することが明らかとなった.またPFOS曝露が小脳や海馬機能に影響を及ぼすことが示唆された.これらの結果を踏まえ本年度は,生後のどの時期のPFOS曝露が脳機能の発達により影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的として,生後の異なる時期にPFOSを曝露し,毒性影響の違いについて検証した.
PFOSを生後1-7日目または生後8-14日目に曝露した群および溶媒のみ投与した対照群の3群を設け,これらの動物が成熟後に学習・記憶,協調運動機能に関する行動試験を行なった.その結果,生後1-7日目PFOS曝露群では,生後1-14日PFOS曝露動物と同様に,いずれの行動試験においても対照群と比べて有意に成績が低下した.生後8-14日目PFOS曝露群は,協調運動機能試験において対照群と比べて成績が有意に低下した.これらの結果から,生後直後からのPFOS曝露の方がより毒性影響が強いことが示唆された.
また,デカブロモジフェニルエーテル(DBDE)授乳期曝露による協調運動機能試験遂行への影響についても検証した.その結果,DBDE曝露群は対照群と同程度の成績であった.本研究における曝露時期や曝露用量では小脳機能への明確な毒性影響は観察されなかった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] パーフルオロオクタンスルホン酸の授乳期曝露が成熟後仔マウスの視覚弁別課題遂行に及ぼす影響2015

    • 著者名/発表者名
      蓜島旭,高鶴裕介,天野出月,鯉淵典之
    • 学会等名
      第92回日本生理学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-23
  • [学会発表] 周産期の軽度甲状腺機能低下により成体マウスで観察された学習障害2015

    • 著者名/発表者名
      天野出月,高鶴裕介,Misuki Aghnia Khairinisa,小久保倫文,蓜島旭,鯉淵典之
    • 学会等名
      第92回日本生理学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-23
  • [学会発表] 授乳期のパーフルオロオクタンスルホン酸曝露が自発的物体再認記憶へ及ぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      蓜島旭,高鶴裕介,天野出月,鯉淵典之
    • 学会等名
      環境ホルモン学会第17回研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-09 – 2014-12-10
  • [学会発表] Cerebellar ataxia in dual oxidase maturation factor (DUOXA) mutant mice2014

    • 著者名/発表者名
      Amano I., Takatsuru Y., Toya S., Haijima A., Koibuchi N.
    • 学会等名
      The 3rd Bandung International Biomolecular Medicine Conference
    • 発表場所
      Bandung, Indnesia
    • 年月日
      2014-09-18 – 2014-09-19
  • [学会発表] 「生理学実習」レポートにおける“コピペ率”に関する調査2014

    • 著者名/発表者名
      蓜島旭,鯉淵典之
    • 学会等名
      第46回日本医学教育学会大会
    • 発表場所
      和歌山
    • 年月日
      2014-07-18 – 2014-07-19

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公開日: 2016-06-01  

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