研究者らは,ナノ秒,数キロボルトの高電界パルスをメダカ卵に印加することでメダカ卵膜の物質透過性を一時的に高め,容易に物質を導入する新技術を開発した.女性ホルモンであるエストロゲン(E2),E2様作用が疑われるビスフェノールA(BPA)およびビスフェノールS (BPS)等を導入し発生を観察したところ,濃度依存的に胚体,心臓,血球や血管の形成異常,孵化後の遊泳異常や骨格の奇形が見られた.また,DNAマイクロアレイにより各物質を導入したメダカ卵の遺伝子発現解析を行ったところ,各物質特異的に発現変動しており,特異的な形態異常や発生毒性に関連していると考えられる遺伝子群が検出できた.
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