土壌・地下汚染浄化微生物である脱ハロゲン化呼吸細菌について、進化系統学的に乖離独立した3属のゲノム解析および生理学的特性評価を行った。ジオバクターAY株には、既知微生物に優位な3つの生理学的性質が認められた。第一に、既知株の10倍の1,000ppm以上の有機ハロゲンを7日で無毒化でき、第二に副産物として二酸化炭素しか生じない、第三に、有毒な有機ハロゲンを添加せずとも活性ある細胞を大量培養できる。ゲノム解析の結果、この脱ハロゲン化を担う機能遺伝子クラスターが転写制御因子を欠いた状態でプラスミドに保持されており、有機ハロゲンの有無にかかわらず安定的に存在することが示された。
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