研究課題/領域番号 |
24710101
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
伊藤 孝 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 先端基礎研究センター, 研究員 (10455280)
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キーワード | 量子ビーム |
研究概要 |
平成24年度に開発した2次元実像ミュオンビームプロファイルモニタの光学系を改良することにより、撮影時間の短縮に成功した。これをもってプロファイルモニタは一応の完成をみたと考え、装置の詳細およびビーム試験の結果を論文(Nucl. Instr. Meth. A 754 (2014) 1-9)にまとめた。 本装置により得られたミュオンビームプロファイルをもとに、フライパス装置の設計・製作・性能評価を行う予定であったが、平成25年5月にJ-PARCハドロン実験施設において発生した放射性物質漏洩事故の影響により、研究は中断している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度に得たビームプロファイルをもとにフライパス装置の設計を進めていたが、平成25年5月にJ-PARCハドロン実験施設において放射性物質漏洩事故が発生し、その影響によりJ-PARC全体が長期シャットダウンされることとなり、研究の中断を余儀なくされた。さらに、このシャットダウン期間中にミュオンビームラインの改修が実施されることとなり、本計画で製作するフライパス装置の設計を一から見直さざるを得ない状況となった。このため、研究期間を一年延長して、フライパス装置の製作と評価を平成26年度に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ミュオンビームラインの改修によりビーム光学系が変更されたため、まずはミュオンビームプロファイルを取り直す必要がある。それに基づいてフライパス装置の設計・製作を行い、これをμSR分光器に組み込んでS/Nの評価を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
J-PARCハドロン実験施設における放射性物質漏洩事故の影響により、J-PARC全体が長期間シャットダウンされることとなり、その間にミュオンビームラインの改修も行われることとなった。このため、ビームライン改修後にビームプロファイルを撮り直し、それに基づいてフライパス装置を設計し直す必要が出てきた。J-PARCの運転が再開されたのは平成25年度末であったため、これらの作業を平成26年度に持ち越さざるを得ない状況となった。 フライパス装置の製作とS/N評価用試料の購入のために物品費を使用する。 また、学会等に出席して成果発表を行うために旅費を要する。
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