スピン交換光ポンピング法による3He核偏極では、偏極の過程で利用しているRbの密度の低さが性能に対する制約の一つとなっている。そこで、ゼオライト中に分散させたRbを利用することで密度の問題を克服し、3Heガス核偏極の効率を高める方式を提案し、実証実験を実施した。また、偏極3Heの応用として、パルス中性子対応の、大立体角検出器をカバー可能な偏極中性子回折測定用中性子スピンアナライザーの開発を進めた。本研究で設計したOffline SEOP方式偏極3He NSFアナライザーは、J-PARCのパルス中性子小角散乱装置のアナライザーとして採用されることが決定し、現在実機の製作が進んでいる。
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