本研究では、平板型プラスチック基板に連続蛇行流路を切削加工で作製し、この蛇行流路内で発生する温度勾配を、高効率なポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実現するためのアクチュエーターとして活用した。これにより、世界最速水準まで高速化したPCR法が可能なマイクロ流路チップを開発した。さらに、ポンプの吐出駆動だけで、反応・送液・検出のセンシングにおける全工程を、完了できるよう集積化させる事に成功した。滅菌処理済みの炭疽菌の検知では、市販のサーマルサイクラーに対し80%程の増幅効率で、15分以内の短時間に検知することができた。
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