閾値を有する確率分布の非正則性問題の解決を考慮した理論構築と推定及び検定手法の確立を目的とし、平成26年度には以下の成果を得た。 (1) 単一タイプⅡ打切りデータに対する、ワイブル分布、ガンマ分布、対数正規分布のパラメータ推定と分位点推定について、一致推定量の提案を行い、その成果をまとめ、国際学術誌への投稿を行った。 (2) ワイブル分布、ガンマ分布、ベータ分布等を含むある非正則分布族において、提案推定量の漸近分布の導出、その区間推定と尤度ベースの検定手法について検討を行い、その成果について、招待講演として国際会議にて発表を行った。 (3) 外れ値にロバストなある統計量について、有限サンプルのときの精確分布の導出とその外れ値検定への応用について検討を行い、その成果をまとめ、国内会議にて発表した。
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