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2012 年度 実施状況報告書

膨大なテキストデータを活用した災害対応に資する効果的な状況認識支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24710180
研究種目

若手研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 翔輔  東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (00614372)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード災害対応 / テキストマイニング / マスメディア / ソーシャルメディア / ビッグデータ
研究概要

今年度は,実施計画どおり1)膨大なインターネット上のウェブ上のテキスト情報の収集と2)収集したテキストデータの内容分析を行った.1)においては,マスメディアとしてウェブニュースを,ソーシャルメディアしてTwitterを収集した.収集にあたっては,今後の災害発生も考慮し,ロボットによるインターネット上巡回を行なって自動的にテキストデータをダウンロードするクローリングシステムを設置した.ウェブニュースにおいては,Yahoo!ニュースのほか,岩手日報,河北新報,福島民報といった東日本大震災の被災3県における地方紙も対象に行った.2)においては,5W1Hの枠組みでウェブニュースの内容を分析した.分析にあたっては,既往のテキスト解析のアルゴリズム(係り受け解析,述語項構造解析)を援用し,5W1Hを半自動的に抽出する試験を行った.試験の結果,主語と述語については,約6割程度,適切な情報を抽出できることが明らかになった.また,3)分析結果にもとづく災害対応経験者へのヒアリング調査も併せて実施した.この結果,ウェブ上のテキスト情報の構造化し,それを可視化することは,災害における状況認識において一定の有用性があることが確認された.以上の分析のほか,ウェブ上のマスメディアの情報が,災害対応に与える影響についての東日本大震災を事例に分析を行い,地域ごとの報道量の格差が少なからず支援量の多少に影響していることを確認した.これらについて,査読論文1編,学会口頭発表1回の成果報告を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要で述べたように,当初計画どおり研究が進捗しているため,(2)おおむね順調に進展していると言える.

今後の研究の推進方策

今後は,1)実際のテキスト中に見られる「災害対応の意思決定支援に必要な情報」の共通する語彙セット,共通する係り受け文節セットのパターンを導出することで自動抽出・整理・統合手法を確立する.また,2)整理・統合されたテキスト情報を可視化手法や提示手法の設計を行う.

次年度の研究費の使用計画

次年度は,1)の「災害対応の意思決定支援に必要な情報」の自動抽出に向けた教師データの作成に必要となる人件費(謝金)や,それを自動的に処理するシステムの開発・実装において研究費を使用することを計画している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 東日本大震災における被災地外からの人的支援量の関連要因に関する分析2013

    • 著者名/発表者名
      佐藤翔輔,今村文彦,林春男
    • 雑誌名

      地域安全学会論文集

      巻: 19 ページ: 電子ジャーナル

    • 査読あり
  • [学会発表] 「被災者」ツィートに見る東日本大震災発生1週間の災害対応過程の分析2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤翔輔,今村文彦,水野淳太,岡崎直観,乾健太郎
    • 学会等名
      平成24年度東北地域自然災害科学研究集会
    • 発表場所
      青森県弘前市
    • 年月日
      20121226-20121227
  • [学会発表] 東日本大震災の発生1年間に見るウェブ報道の内容分析-地域性と「復興」という文脈に着目して-2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤翔輔,今村文彦,柴山明寛,伊藤なほみ
    • 学会等名
      第31回日本自然災害学会年次学術講演会
    • 発表場所
      青森県弘前市
    • 年月日
      20120917-20120918
  • [備考] 2011年東北地方太平洋沖地震に関するウェブ情報のTR解析ポータル

    • URL

      http://www.trendreader.jp/tr_analysis/2011tohoku_eq_portal.html

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公開日: 2014-07-24  

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