今年度は,昨年度に引き続き, 1)膨大なインターネット上のウェブ上のテキスト情報(ウェブニュース,twitter)の収集と2)収集したテキストデータの内容分析を行った.1)においては,東日本大震災に関するウェブ情報を継続して収集したほか,今年度発生したイスラム国による日本人テロに関するウェブ情報について新規に収集を開始した.加えて,近年利用者が急増しているソーシャルメディアから投稿情報を抽出するクローラーの改良も行った.2)においては,テキストデータから感情表現を自動的に抽出し,単位テキストがポジティブな表現なのか,ネガティブな表現かなのかを同定する手法を実装した.これらの分析をもとに,東日本大震災の際に発信されたTwitterデータの空間分布の把握可能性,被害および支援ニーズの把握可能性を検討し,査読付き論文を投稿した(査読中). 今年度は,さらにインターネット上にある東日本大震災の復興広報に関する情報の分析を通して,復興広報情報の体系化を行ったほか(査読付き論文として発表),宮城県多賀城市の災害対策本部における情報処理訓練をフィールドにして,テキストデータのフローに関する分析を行い,状況認識の統一を支援するUTMグリッド付き地図を用いたテキスト情報処理の効果を検証した(査読付き論文として投稿中).
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