本研究では,災害時における社会基盤施設の復旧速度を予測するための統計モデルと社会的に必要とされる社会基盤施設サービスの需要や経済的影響を定量的に評価するためのシミュレーション手法を開発した.本手法は,既往災害における被害データを基に構築されており,地震動の大きさなどの外力を与えることで社会基盤施設やその他の産業施設の機能的な被害や復旧状況を模擬することができ,東日本大震災の実際の状況についてもある程度の再現性を有することが示された.さらに,社会基盤施設の機能障害発生時において,設備管理者側だけでなく,利用者側が被害軽減を行うための戦略について,雨水の利用や節電を例とした事例分析を実施した.
|