研究課題/領域番号 |
24710191
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
城下 英行 関西大学, 社会安全学部, 助教 (10581168)
|
キーワード | 防災共育 / 防災教育 / 防災学習 / 学び合い / サイエンスコミュニケーション / 正統的周辺参加 |
研究概要 |
今年度は、まず、昨年度の理論的研究を継続し、実践を踏まえつつ当該理論を発展させるための検討を行った。その結果、専門家と市民の双方向の学びを実現するためには、わけても市民の活動を専門家が分かろうとすることが重要であるとの結論に至った。この理論的検討の成果については、査読付き論文として投稿し、結果待ちの状況にある。 一方、当初の研究計画で予定していた医療センター附属の防災学習センターの展示内容及びシナリオに関する検討を今年度は行うことはできなかった。そこで次善の策として、大阪府の防災学習施設である津波・高潮ステーションにおける同様の実践をまずは進めることとした。今年度は、津波・高潮ステーションを運営する西大阪治水事務所職員という治水の専門家とともに活動を行う学生ボランティア団体を組織した。このボランティアの主な役割としては、施設訪問者への案内活動ならびに定期的な防災関連イベントの実施を挙げることができる。今年度は、西大阪治水事務所職員とともに、市民向けの展示内容の解説書を作成するなどした。 なお、今年度は、防災学習施設における展示内容や学習シナリオに関する検討を開始することができなかった。しかし、こうした取り組みに関する準備は開始しており、次年度には、検討を開始できる見込みである。また、これに合わせて、東大阪市消防局防災学習センター等の既存の他の防災学習施設における展示内容ならびに学習シナリオに関する調査も行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2013年度はフィールドにおいて防災学習シナリオの協働制作を実施する予定であったが、当初予定していたフィールドでの実施が困難となったため、研究目的の達成に影響を与えない別のフィールドで実施することとした。その結果、フィールドとの調整に時間を要することとなり、2013年度中に予定の作業を完了することができなかった。しかしながら、準備作業は実施することができたので、2014年度当初に予定の作業を完了することで、研究期間内に研究の目的を達成できる見込みである。
|
今後の研究の推進方策 |
2013年度に完了しなかった作業を早急に完成させるとともに、今年度に計画されている内容を可能な限り並行して実施する予定である。今年度の研究は、フィールドでの実践が中心となるので、フィールドとの連携をより一層密にし、年度内に完了できるように研究を推進する予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
フィールドとの調整に時間を要し、当初予定していたワークショップを年度内に開催することができなかったため。 複数回のワークショップを開催する予定であり、主に運営補助者への謝金支払いや消耗品の購入に使用する予定である。
|