本研究は漂流物を考慮した津波シミュレーションシステムの構築を目的とした。津波が遡上し街が呑み込まれる範囲を想定し、大規模な街モデルと漂流物の移動を対象としている。開発した解析システムはナビエ-ストークス方程式をSPH法(Smooth Particles Hydrodynamics)の手法で解くという構成になっている。最新の超並列計算技術(GPGPU)を導入したことによって、本来のCPU計算より10倍ほどの計算時間を短縮ことが確認できた。この手法により流体(津波)と個体(漂流物)を同時にシミュレーションすることが可能になり、流体しか考慮できない従来の津波解析より新たな被害を想定が想定し易くなる。
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