本研究では研究代表者が自ら開発した自動火山灰採取システムを利用し,桜島をはじめとする活発な噴火活動を行う火山で連続的に降灰試料を採取・解析することにより,噴火メカニズム理解,特に噴火推移の理解・予測を進めるために実施された.主な成果として,桜島では,のべ6カ年にわたる連続降灰試料の採取に成功した(一部欠測あり).火山灰試料解析による成果としては,多量のデータ蓄積により迅速な降灰量算出のための経験則を導いたほか,岩石学的分析等により,ひずみ長期的変動-噴出物組成・測色値変化の関係,単発の爆発におけるひずみ変化-降灰率・噴出物組成の関係など,今後,噴火推移理解の手掛かりとなりうる関係を導いた.
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