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冬季の日本列島の太平洋沿岸では、南岸低気圧に伴う層状性降水システムにより、降雨または降雪がもたらされる。本研究では、甲府盆地と静岡域を対象に、冬季の南岸低気圧に伴う層状性降水システムの構造とそれがもたらす降雨または降雪時の気象場を解析し、降雨と降雪の判別の可能性を検討した。
降雨と降雪の判別は、複数台のX-バンドマルチパラメータレーダーの3次元観測による、降水システム中のブライトバンド(融解層)の高度とその上層の雪または氷粒子の層の地表への落下の監視により、適切に行える可能性が示唆された。また、南岸低気圧の下層の循環場と降水システム到達前の地上気象場の監視の充実化も必要であることが示唆された。
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