現在の生物種においても遺伝暗号が進化しうるか、実験的に検証した。ゲノム改変技術やタンパク質合成系の操作方法を確立し、大腸菌に約40カ所の変異を導入した。わずかこれだけの変異によって、ホモアルギニンをAGGコドンに割り当てられた。6つの必須遺伝子は11カ所のAGGコドンを保持したままであるから、ホモアルギニンとアルギニンには大きな互換性がある。以前の研究では、TAG終止コドンを10カ所の変異によって、非天然型アミノ酸に指定している。従って、遺伝暗号はやはり、今なおフレキシブルであると一般化できた。
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