野生植物であるヤハズエンドウを実験モデルと位置付け、そのゲノム情報基盤を整備し、集団の遺伝的多様性を明らかにすることを目的として本研究を実施した。 まず、ヤハズエンドウの野生集団が持つゲノムの多様性をDNAマーカー分析により明らかにした。次いで、全ゲノム概要配列を解読した。同時に、葉、茎、および根などの合計10器官の全転写産物配列情報を取得した。そして、日本国内外から収集したヤハズエンドウの多様性解明のための解析系を確立し、約1万の変異箇所を特定した。 以上の成果から、ヤハズエンドウは自生地ごとに固有の遺伝的多様性を保持し、それぞれの環境に適応していることが明らかになった。
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