研究課題
Rhizoxin を認識するポリクローナル抗体が得られたので、Rhizoxinとその標的分子であるtubulinとの複合体検出・結合部位解析を試みた。まずRhizoxinとtubulinの複合体形成条件を検討した。この際、メンブレン上にブロットされた複合体の抗Rhizoxin抗体による検出を試みたところ、検出することができた。したがってRhizoxinがtubulinと共有結合することが示唆された。Rhizoxinがtubulinと共有結合するという報告はこれまでになく、これは抗Rhizoxin抗体がなければ見出すのが困難だったと考えられる。またRhizoxin-tubulin複合体の抗体による検出ができたことになる。次にRhizoxin-tubulin結合部位の解析を行った。Rhizoxin類縁体を用いてtubulinとの複合体の抗体検出を検討したところ、allyl epoxideのない類縁体では抗Rhizoxin抗体による検出効率が顕著に低まった。抗体の認識能力の違いの可能性もあるが、allyl epoxideをもってtubulinと共有結合する可能性が示唆された。さらにRhizoxinのtubulin結合部位を解析するため、複数の検討を行った。タンパク質はラベル化されると、そのpIや泳動パターンが変わる可能性がある。そこでRhizoxin-tubulin複合体を調製し、二次元電気泳動でRhizoxinラベル化されたtubulinのみの分離・検出を試みた。これまでにいくつかのデータが得られており、その結果に基づき結合部位モデリングも行った。現在はMSによる結合部位解析を検討中である。
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ChemBioChem
巻: 15 ページ: 934-938
10.1002/cbic.201300808
PLOS ONE
巻: 8 ページ: -
10.1371/journal.pone.0079954
http://www.agbi.tsukuba.ac.jp/~usui/study/top.html