Capsicum pubescensはアンデス山脈の中・高標高地を原産地、C. chinenseはアンデス山脈東側の低地を原産地とするトウガラシ属の栽培種だが、東南アジアにおける分布は全く知られていなかった。調査結果から①C. pubescensおよびC. chinenseがインドネシアに分布すること、②標本調査から2種とも100年以上前にインドネシアへ伝播していた可能性が高いこと、③C. pubescensはジャワ島・スマトラ島・スラウェシ島の高地で栽培されていること、④C. chinenseは果形の異なる系統が複数存在し、それらがインドネシアに幅広く分布することが明らかとなった。
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