高い人口密度を擁する東アフリカ高地において、バナナを主作物とするアグロフォレストリーの発達と在来知の関係を明らかにすることを目的とした。ウガンダ中部とウガンダ西部の農村で調査した結果、以下の点が明らかになった。(1)中部は西部よりも混植を好む傾向にある。 (2)少数の樹種については、バナナの栽培上の相性にかかわる情報が地域内で広く共有されている。(3)実際の栽培に関しては、世帯間で樹種や構成が大きく異なる。(4)苗木の配布は、知識を交換する社会的環境の形成を促す。(5)アグロフォレストリーにおいて、特定の食用果樹がとくに好まれる。
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