研究課題
若手研究(B)
本研究は、内部告発の研究を通じて、規範性一般の内部と外部とを分かつ境界がどのような性質のものであり、いかなる条件によってそれが成立するのか、という規範性の境界問題に応えることを目指して実施された。結論は以下の通り。(1)われわれが内部告発を行ないうる規範的な存在者であるためには、現在明示的に属する規範の境界の向こう側に参照可能な新たな規範が常に存在していなければならない。(2)そうした境界は、歴史的な来歴をもつそれ以上外に出られない岩盤としての倫理を共有する限りで成立しうる。
哲学、倫理学、応用倫理学