従前の科研プロジェクト「タイ国中部地域の王室寺院が所蔵する東南アジア撰述仏教説話写本の研究」を承け、その研究課題の中で作成した同地域の寺院が所蔵する貝葉写本の文献タイトルのみを記した所在目録を改善した。個々の文献の写本資料としての資質が整理され、文献ごとに様々な既出の所在目録との横断的な整理がなされた一次資料の所在目録及びデータベースを構築した。 これらを活用し、仏教説話文献をより深く探究する手段として、その鍵となる「アーニサンサ(anisamsa)」と呼ばれる、一群の積徳行に関わる未開拓の釈義文献の文献学的研究をスタートさせることができた。
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