研究課題/領域番号 |
24720047
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
土屋 誠一 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 講師 (80459289)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 戦後沖縄美術史 / 文献資料 / データベース |
研究概要 |
戦後沖縄における美術の基礎的文献資料の集成という本研究の目的は、活字メディア媒体を精査し、リスト化するという作業が中心となり、加えて、各関係専門家との学術的な連携や示唆を必要とするものである。当該年度に力点を置いたのは、文献資料のリスト化はもとより、各関係専門家へのリサーチが主であり、研究方法の示唆を仰ぐために、国内他都道府県への度重なる出張を要した。 具体的には、沖縄県内に点在する郷土資料の充実した図書館(沖縄県立図書館、琉球大学附属図書館など)の所蔵資料が、資料探索の基礎となった。しかし、主たる媒体である新聞記事(「沖縄タイムス」紙、琉球新報(旧・「ウルマ新報」)紙)だけでも膨大な資料量となり、文献資料のリスト化までには至っていないのが現状である。 当該年度の取り組みとしては、各専門家へのヒアリングはもとより、本研究プロジェクトの一般各位への啓発という主旨から、一般向けの公開研究会(ゲスト:井上廣子氏、山城知佳子氏)を開催したのは特記すべき点である。 本研究を進めるうちに判明したことは、研究当初の目算と変わらず、戦後沖縄における美術に対する基礎研究といった、本研究に類似する研究はほぼ皆無であり、アメリカ施政権下における美術の調査による、戦後日本美術史の相対化という目論見においては、本研究の重要性は揺るぎないものであるという確信に至ったことは、大きな収穫であった。残りの研究年度で、さらなる研究の深化を要するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「概要」にも記したとおり、調査に必要な文献資料は、当初の想定より膨大な量であり 、今後は調査のさらなる効率化を要するものである。
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今後の研究の推進方策 |
文献資料の探索・収集、リストの作成、資料のデジタル化を継続し。収集した資料の内容検討を深める予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
作業量が膨大なため、研究補助要員の獲得が急務であり、アルバイト雇用の人件費への支出が多くなると予想される。加えて当該年度に継続して、データ整理環境(ハードウェアを含む)や、文献資料の購入代、研究方法のリサーチにかかる旅費への使途が継続される予定である。
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