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2014 年度 実績報告書

クリスチャン・マークレイ研究―サウンド・アートの系譜学

研究課題

研究課題/領域番号 24720066
研究機関横浜国立大学

研究代表者

中川 克志  横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 准教授 (20464208)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードサウンド・アート / 現代音楽 / 実験音楽 / 現代美術 / 音響文化論 / 聴覚文化論
研究実績の概要

本研究の目的は、現代音楽研究とサウンド・アート研究と聴覚文化研究という三つの領域からアプローチすることでサウンド・アートの系譜を学的に提示することである。研究一年目の平成24年度は、現代音楽研究とサウンド・アート研究と聴覚文化研究のそれぞれの領域において予備考察と事例調査を積み重ねることで、本研究の基本的な視点を確立させた。研究二年目は、昨年度の反省を踏まえて修正した研究計画に基づき、サウンド・アート研究に力点を置き、視覚美術と音響芸術双方の文脈を重視したうえでの作家研究を目指したが、本研究のそもそもの主題であったクリスチャン・マークレイという個別作家研究にはいたらず、当初は平成26年度に進捗させる予定だった聴覚文化研究を、共著と共同翻訳作業のなかで進展させることになった。研究三年目の平成26年度は、前年度に引き続き、共著と共同本訳に注力する必要があったが、そのなかで、「サウンド・アートの系譜学」について論じた考察を完成させることができた。
平成26年度における本科研に関わる主たる研究調査内容は以下の二点である。

1.昨年度に引き続き、ニュー・ヨークで「サウンド・アート」というジャンルの発展プロセスに関するアーカイブ調査を行った。70年代後半から80年代前半にかけてニュー・ヨークに「サウンド・アート」という名称とジャンルが輸入された状況がより明らかになった。調査場所はニュー・ヨーク公共図書館、MoMAリサーチ・センター、NYUのフェールズ・ライブラリーである。
2.音響メディア史を文化論的観点から扱ったという点で日本で唯一の概説書である『音響メディア史』を刊行された。この「15章 音響メディアの使い方-レコードの場合」は、音響メディア論から得た知見を活かしてサウンド・アートの史的展開を探る「サウンド・アートの系譜学」であり、そこでクリスチャン・マークレイについて論じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 松本秋則作品分類試論――「松本秋則~Bamboo Phonon Garden~」をめぐって――2015

    • 著者名/発表者名
      中川克志
    • 雑誌名

      常盤台人間文化論叢

      巻: 1 ページ: 92-102

  • [雑誌論文] 日本におけるサウンド・アートの展開――スタジオ200における脱ジャンルとサウンド・アート――2015

    • 著者名/発表者名
      金子智太郎(東京芸術大学助教)+中川克志(横浜国立大学准教授)
    • 雑誌名

      京都国立近代美術館研究論集 CROSS SECTIONS

      巻: 7 ページ: 不明

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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