研究課題
若手研究(B)
本研究では、日本の戦時体制が当時の文学生産の場にどのような影響を与えたかを明らかにするために、当時の内務省や軍の内部文書を分析、戦時期の検閲コードについて検討した。その結果、日本国内で展開された厳格なメディア統制と国際的な宣伝計画との間に密接な関係性が指摘できることが明らかになった。また、とくに石川達三『生きてゐる兵隊』や火野葦平『麦と兵隊』に注目し、日本軍に従軍した兵士や従軍記者が執筆した従軍体験記に見られる戦場表現の特質について検討した。
日本文学